ここのパンが美味しく食べられるようになるのは窯だしから6〜16時間くらい経ってから
その前に食べると酸味がきつすぎたりベチャベチャしたりでうまくないです
時間をおくほど味が落ち着いてきます まだ味があらあらしいときに食べてもうまいです
天然酵母のパンはイーストを使ったパンと違ってかなり長い時間美味しく食べていただけます
パンの保存のこと 当日 次の日に食べるなら紙袋に入れておく (切り口が空気に触れないように) それ以降に食べる分はビニール袋に入れる・容器に入れる (暑い時期はカビが生えやすいので注意) 長い間食べない場合は冷凍庫へ あまり買いすぎないで2・3日で食べ切れる量を買うのが美味しく 食べるコツ |
パン屋の一日
6:00 〜 起床
仕込 宅配・他の場所で売るパンの袋詰め
7:00〜 ランニング120〜150分
中(インターバル350x10 50x10)又は(ダッシュ1000x1 500x1 150x数本)
9:30〜 食事
入浴
開店準備
腹筋30分
11:30〜 開店
(仕込 本を読む CDを聞く 食事)
14:30〜 シャドーボクシング第1部 60分
犬の散歩
16:00〜 仕込
シャドーボクシング第2部 60分〜
食事
1:30〜 睡眠
パン屋の一日はかなりハード パン屋をやりたいと思ってる人は覚悟
これまでのこと
学生のとき 東京築地のキムラ屋ペストリーショップにてアルバイト
工夫して物を作るおもしろさを教えてもらいパンの世界へのめり込んでいく
パン屋でもやってのんびり暮らそうかと思い田舎に帰り店をつくる
店の存在を知ってもらうために とりあえず自転車で街なかを売り歩くことにする
パン売り初日はお盆 8月13日
売りに行く途中 お墓によってお参りをする
お墓でパンを買ってやるという人がいて 売っていたら人がどんどん集まってきて
その場で完売してしまう
この一日があったので次の日から売れない日が続いても平気だった
おかしな人が路上でパンを売っているとクチコミで広がり行列ができたりする
あの頃は酵母のことがまったくわかっていなかった
いまあの頃作っていたパンのことを思い出すと恐ろしくなる
冬 栃木はあまりにも寒い
泣きそうになりながらパンを売る
パンとしっかり向きあいたくなり店売りに切りかえる
朝夜逆転の生活による不眠症や精神的ダメージなどによりダウン
お店は休みがちになる
夜は寝て 昼間動く 疲れたら休む
自然に逆らわない生活に切りかえる
味覚がおかしくなってる人があまりにも多いので
柔らかいパン 甘いパンの製造を控える
お客さんが減ったぶんパンのレベルアップに力を注ぐ
そのおかげでパンのレベルはグングン上がっていく
開店4年目 ようやくパンと呼んでもいいかなあと思えるパンができる
目指しているパン
料理やチーズ・ハムなどの味を引き立てるパン
完成品を売るのではなく食べる側にも物を作る喜び ソウゾウする喜びを
感じてもらえるパンを売っていきたい
新しい種類のパンを作って飽きられないようにするのではなく
飽きのこないパンを作っていきたい
よけいなものが入らないシンプルなパン
粉・塩・水の風味と長い時間かけて発酵・熟成させることによって生じる風味を
最大限に活かしたパンを作っていきたい
からだにいいパン
小麦の全粒粉やライ麦を多く使っている
複雑な風味(酸味・苦味・塩味・甘味)
かんでかんでかんで食べるパン
四年間やって気がついたこと
四年間パン屋をやってみて気がついたことは
味覚をおかしくしてる人があまりにも多いこと
子供だけではなくおとなも同じくらい多いのには驚いた
子供の喜ぶ顔が見たいからという
めさきのことだけしか考えないで
甘いもの 味の濃いものばかりたべさせていると
子供は味覚バカになり
おとなは親バカになる
子供時代は味覚を形成する大事な時期
甘いものを食べさせてもいいのだが
他の苦味 酸味 塩味もバランスよく食べさる
酸味がダメな親は酸味のあるたべものを食卓に出さない
甘いものが好きな親がいる家庭では甘いものを食べる機会がいっぱいできる
コンビニエンスストア・スパーの弁当やファミリーレストランなどでの食事が
多い人は味付けもそれに近い味になる
親から子へ子から孫へ
甘いものばかり食べていると舌の感覚は麻痺して酸味や苦味を受つけなくなり
舌は甘いものばかりを要求してくる
自分が食べられないものはまずいもの
本人は味覚が悪いことを自覚していない
味覚がよければたべもののことをもっと広くもっと深く知ることができ
食べるということがずっと楽しくなる
何でもかんでもひとまかせ
もちろん食べ物もひとまかせ
食材の調達だけでなく調理の方もひとまかせ
スーパーやコンビニの弁当 ファミリーレストランなどでの食事
売る側は売れるように誰でも食べられるような癖の無いもの
味の濃いものを作る
だからひとまかせの食生活をおくっている人は酸味のあるものや
苦味のあるものを食べる機会が少ないことと味の濃いものばかりを
食べていることで味覚はどんどん鈍くなっていく
ひとまかせの食事でもいいのだがしっかりと選択する感覚が大事だと思う
人間てものすごくデリケートにもできているけど
人間の持っている能力って結構すごいもの
本気でなおそうとがんばればやれちゃったりするものだ
パンの食べ方
焼かないで食べた方が長時間発酵・熟成させることによって生まれた
風味がそのまま味わえます
ここのパンは料理やハム・チーズなどの味を引き立てるものです
それらといっしょに食べることによってはじめて美味しく食べられる
ようになります
冷えた無塩バターをのせたり
オリーブオイルと粗塩で
チーズをのせたり
サンドイッチにして
ジャムなら酸味のあるもの
(ジャムだけではパンの味に負けてしまうので無塩バター サワークリーム クリームチーズと一緒に)
牛乳・はちみつ・マーマレード・メープルシロップ・ドライフルーツなどをかけてもいいかも
お薦めのバター 冨士純良バター(無塩)
お薦めのオリーブオイル ダラ クエルシア